それは、2020年3月下旬から4月上旬にかけ、歯科医院の感染リスクを示唆するような報道がなされた事による。
しかし、これらの情報を鵜呑みにしてはならない。
情報は2年前の2018年5月のデータをもとに新聞社で独自に作成されたものであるということを理解する必要がある。
その結果として、後述するが、歯科医院でのクラスター発生確率は極めて低いものとなっている。
患者から歯科医師や歯科衛生士が感染するリスク、反対に歯科医師や歯科衛生士から患者に感染するリスクは過剰に心配するほどのことでもないように思える。
特に歯周病菌はウイルスの体内への侵入を許す酵素を出すと言われている。
口内のケアをしっかり行うことでウイルスへの免疫を高める効果が期待される。
これらは調査対象クリニック2500件のうち、それぞれ0.04%、0%、20%となっており、歯科医院での感染リスクの低さを表している。
このように実際に行われた調査を見ても歯科医院でのコロナ感染リスクは皆さんが恐れているほど高くはないのではないでしょうか。
それはどのようなものなのか。
三重県と滋賀県では実際に歯科医院でクラスターが発生した。
しかし治療中の患者から歯科医師や歯科衛生士が感染したのではなく、従業員がマスクやグローブを外している休憩時間などの時間に従業員どうしで感染したものと思われる。
つまり、歯科医院特有の要因が原因で発生したのではなく、単にもともと感染対策が甘かった歯科医院でクラスターが発生してしまったに過ぎないと思われる。
ある感染者から4人に感染したと書いてはあるが、患者から感染したという記述や根拠はない。
仮に、患者から感染が広まったクラスターであるというのなら、同じ時期に受診している患者から陽性反応が出ても不思議ではないが、そのような報告もない。
受診時期の被っている患者の感染経路は辿るのが比較的用意なことを考えてもやはり、従業員どうしの感染を疑うのが自然に思える。
記事によっては治療の自粛を促すようなものも存在するが、自身の治療状態を考慮して一人ひとりが自身に最適の反断を下すべきである。
通院中に担当歯科医と相談をせずに自粛を決めてしまうと状態が悪化して取り返しがつかなくなってしまうことも考えられる。
もしコロナの感染を恐れて、通院を中断しようとしているのならまずは担当の歯科医との相談をお勧めする。
もし、自粛を決めたのならこれらの管理を徹底して行いたい。
・通院することで歯科衛生士や歯科医師から感染するリスクは極めて低い。
→普段から感染症に対する徹底的な管理
・歯科衛生士の感染リスクが高いと言われる要因
→2年前(2018年)のデータをもとにした新聞社の独自資料
・口内ケアにより感染リスクは減少
→歯周病予防による免疫力の向上
・歯科医院で発生したクラスター
→全体の0.04%
→三重・滋賀のクラスターに関しては従業員どうしの感染が考えられる。