歯科医師はキャリアを築いていく過程では、現在の歯科医院を辞めたいと考える方も多いでしょう。
その転職理由は様々で、働く地域や理想の働き方、目指す診療科や専門分野など、人によっても多く異なります。
今回は、歯科医師が転職を考えるときに、理由として多く聞かれるものを紹介します。
歯科医師は専門職であるため、自分がどのような方向性でスキルアップしたいことを明確している方は多いでしょう。
勤務先とのキャップが生じる場合と転職したいという気持ちも強まります。
特に院長先生との治療方針がずれる場合ですね。
例えば、 できる限り歯を残す方向で治療したいのに、院長はすぐにインプラントの方向で治療を進めてしまう。
また、自費中心の治療でスキルアップを望んでいるのに、院長は保険中心の治療で人数をこなす治療方針を取ってしまうということがよく聞かれます。
このような違った治療方針が受け入れない場合は、仕事に非常に大きなストレスに成るでしょう。
このようなケースの解決法として、院長と密にコミュニケーションをとることがおすすめです。
ただ、ひたすら今までの治療方針を否定してしまうと、院長先生のプライドに傷つけ、今後の人間関係に悪影響を及ぼしてしまうので、
「このような方法にチャレンジしてみたいのですがいかがでしょうか」など、 ひとつずつ自分の希望を伝えていくのがポイントです。
積極的コミュニケーションを取り、歯科医院の環境を変える良いきっかけになります。
スキルアップが出来て、仕事の内容が充実にしても、
人間関係が上手くいかなければ、良い仕事ができると言えません。
こういったストレスを抱え続けると、仕事を辞めたい大きな要因の一つとなります。
特に上記の3つは人間関係が上手くいかない典型的な例です。
そのとき、先ずは自分が何のためにこの医院で働いているのかを明確にしましょう。
他の医院では得難い医療技術などを学べたい場合、あと1年という期間限定を設けて、 我慢するのも対策の一つです。
また、摩擦を起こす原因はコミュニケーションが不足ということも多いので、 転職しても同じ事の繰り返しになりかねません。
まずは自分の心を開いて少しずつ声を掛けてみるのが大切です。
自分一人で悩みを抱き込まれず、院長や同僚と共有し、 意外にあっさりとトラブルが解決されるかもしれません。
特に女性の歯科医師の場合が多いですね。
結婚や妊娠、出産などによる生活の変化により、既存勤務の継続が難しくなります。
生活環境の変化は人生において避けられないことですが、
妊娠・出産・介護などについては国が定められた休業制度もあるため、 女性歯科医師が産休育休後に復職できるようになりました。
プライベートの事情で勤務継続ができなくなる場合、まずは所属の医院と相談するのがおすすめです。
今の職場を辞めたい理由は多種多様ですが、歯科医師として今後の方向性を明確にすれば、
自分がどうすればいいのか自然に答えが出てくるかもしれません。
我慢して継続しても、潔く転職してもひとつの決断です。
歯科医師としての人生を成功させるために、後悔しない選択ができるといいですね。